【住宅購入】シミュレーターを使った「真実の家賃」の真相 ~家賃がもったいないのは本当!?~

はじめに

 今回は住宅ローンを組むにあたって、よく聞く話があります。それは、「家賃がもったいないですよ、今払っている家賃よりも購入したほうが、日々の支払いが安く済みますよ!」
 私も住宅購入を真剣に考えていたとき、不動産屋さんから言われ・・・ませんでした。(下記の通り私には当てはまらなかった)
 でも、世の中ではよく、聞く殺し文句ですよね。

 当時(2016年~2018年くらいの時期)、終の住処にしたいと考えた場所がありました。会社からも自転車圏内で地元で土地勘があるエリア。当時の住まいとも同様のエリアだったため、頻繁に住宅展示場、新築マンション、中古マンション、新築分譲一戸建て、中古一戸建ての全ての内覧会に行っていました。行くとお土産もらえて子供も喜ぶんですよね。

 物件を一通り回ると、ダイニング置かれたテーブルに座り、アンケートに答えて、しばらくしたら担当者がやってきてアンケートに基づいて、話が始まるんですね。購入意欲はどの程度か、属性や年収、住宅ローンの支払い、資産について。その中で、この会話が始まります。

担当者:「現在の家賃はおいくらですか?」

お客さん:「100,000円です」

担当者:「家賃がもったいないですよ、今払っている家賃よりも購入したほうが、日々の支払いが安く済みますよ!」

 私はこの会話をしたことがありません(笑)。その理由は、社宅に住んでいたためです。当時の家賃は18,000円/月の築50年ほど経ったボロ社宅だったためです。
 言われなかった理由はほかにもあったのかと思います。購入には慎重な姿勢だったこと、購入するには属性的にも低かったこと、等々、諸々の理由から積極的に購入するようにプッシュされなかったのかもしれませんね。

 ただ、それは私にとって非常にラッキーだったと思います。当時の私は住宅購入するには準備が整っていませんでした。そのまま購入していたら購入後に「騙された~」と思いかねなかったです。
 担当者が騙したというより、私が知らなさ過ぎて騙されたと曲解して、無駄に恨む構図ですが。

 特に注意が必要だと感じることは、支払いの全体像を理解しておらず、購入後に知るということです。私の場合ですが、更に悪いことに賃貸さえも借りたことがない、世の中を全く知らないズブの素人でした。学生時代は実家から大学まで通い、一人暮らしは社員寮、結婚後も社宅しか住んだことがなかったため、住居費は無料のような期間しか知りませんでした。

 そのため、今回は過去の自分へ教えてあげたい、内容について説明したいと思いました。

学長の話

 突然ですが、「リベラルアーツ大学」って知ってますか?
 老後2000万円問題が世の中を震撼させたことをキッカケに、金融知識を高める必要があると感じた私は本を買いあさったり、図書館に行って読みやすい本を片っ端から借りて読んでいた時期がありました。同時にYoutubeも活用しながら情報収集していました。


 そこで出会ったチャンネルが、両学長です。知った当初は学長とすら言っていなかったと思います。今のようなハイテンションではなく、声のトーンも低く落ち着いた感じも好きでした。だんだん大きなチャンネルになっていき、とても大きなビジネスを展開するように大変貌を遂げたところをリアルタイムで見ていました。


 なぜこの話題を持ってきたかというと、両学長の言っていることに共感できるところが多かったためです。私は本から知識を入れて、答え合わせや定着のためにYoutubeを活用していました。私の選んだ本の言っていることと、両学長が言っていることが全く一緒だったことから、信頼するチャンネルの1つとなりました。
 その学長が、不動産について話していたことについても、確かにそうだと思うところが多々ありました。また、ネーミングセンスが抜群でした。その言葉が、「真実の家賃」です。

 この「真実の家賃」が「家賃がもったいないですよ、今払っている家賃よりも購入したほうが、日々の支払いが安く済みますよ!」に対して一つの解を答えてくれています。

「真実の家賃」とは

 一般的な賃貸に住んでいる人は、月々の家賃を払っています。ほぼそれだけです。更新月には家賃の1か月分は支払うと思いますが、賃貸の場合はそれだけだと思います。

 しかし、住宅を購入した場合はローンの支払い以外のほかにも無視することができない様々な支払が発生すると思います。
 管理費、修繕積立金、設備の更新、固定資産税、購入時の諸経費、売却する場合の諸経費、借り換えした場合の手数料・・・、など様々あります。
 「真実の家賃」とは簡単に言うと、上記のような諸々の金額を考慮した金額のことを指し、住宅ローン支払い以外にもたくさんお金が出ていきますよ。それも考慮して現在の家賃と比較していますか?ということです。


 そのシミュレーションのやり方を下記サイトで教えてくれています。

https://liberaluni.com/true-rent-of-own-home
引用 : 真実の家賃】持ち家派が信じる「家賃を払い続けるよりもおトク」の落とし穴を解説

シミュレーションして確認

 この内容はある物件を購入した場合にエクセルを使ってシミュレーションするものです。
 このシミュレーションは様々なところから情報を集めてきてインプットして概算をエクセルにて算出するものとなっています。

 エクセルを作り上げるために、住宅ローン返済額を算出するための外部サイトがあるのですが、その算出サイトをバージョンアップして機能を少し増やしたものを開発しました。このシミュレーションだけで、「真実の家賃」に該当する概算値を算出できるのではないでしょうか。

  使い方は、こちらから。

 https://tayuremi84851519.com/v3_20251022/
 引用 : 【住宅購入】私の年収で払える!?ほしいマンション・戸建てにかかる総費用のシミュレーション

「真実の家賃」概算シミュレーション

比較前提


 試しに、2つの物件を比較したいと思います。この2つは辻堂駅徒歩9分の立地にある、同じマンションから取ってきました。比較するにはちょうどいい同程度の物件化と思います。
(2025年10月26日現在)

不動産購入前提物件

 物件価格:7,980万円
 専有面積:75.3㎡
 階:1階
 完成時期:2018年12月
 管理費:1.7万円
 修繕積立金:1.0万円
 支払い期間:35年
 金利:0.7%
 諸経費:559万円 (物件価格の7%で試算)
 頭金:0円

賃貸物件

 家賃:24.0万円/月 (含む 管理費・共益費:1.7万円)
 敷金・礼金:45.6万円 (敷金:22.8万円、礼金:22.8万円)
 専有面積:71.4㎡
 階:5階
 完成時期:2018年12月
 

賃貸見積もり

手順① : 35年分の家賃に掛ける

(22.8万円+1.7万円)×12×35 = 10,290万円

手順② : 更新料の計算 : 2年ごとに1か月分の家賃を加算する。(18回×家賃)

22.8万円×18回 = 410万円

手順③ : 手順①と手順②を合計する

合計:10,700万円

不動産購入物件見積もり

手順① : 下記にアクセスしてください。不動産購入時に必要な概算値が計算できます。

[中古マンション購入キャッシュローシミュレーター]
https://ver2realestatesimulator-dnavfnu8g8bi889fzxpwhl.streamlit.app

手順② : 上記の条件をインプットして、実行をクリック


手順③ : 支払総額が出る

比較結果

 35年間賃貸し続けた結果:10,700万円
 購入した結果:12,366万円


 正直、賃貸で24.5万円/月かかるのは感想として、「高いなぁ~」と思いました。しかし、結果として購入するほうが総額は高くなってしまいました。また、金利も1.0%が35年続くボーナス期間です。それでも賃貸の方がお得でした。

 しかし、購入するということは家も資産になっています。今回の条件が前提でその差は1,670万円ほど。35年後に売却するとして、手数料を抜いた手取りの価格が1,670万円より高く売れると思うか、売れないと思うか。ここかと思います。そもそも売れるのか?も含めて。これは誰にもわかりません。もしくは、10年後に売ろうとしたときに資産性はどうなっているか?
 考えるべきことはほかにもあります。35年後には築42年のマンションとなります。現時点の修繕積立金は高くないので、これから値上げするか(できるか?)、値上げせずに資産性を失っていく物件になっていくのか?変動要素は多数あります。
 これをどうみるかが重要です。最終的には個人の裁量にゆだねられます。また、個人の収入事情や家庭環境にもよります。

 何が言いたいかというと、変動要素が多すぎて分からないことが多すぎるということです。

最後に

 私は技術のないエンジニアといわれている一方で、どのような方向に導く必要があるか、役員や上司に説明するための資料を作ることが多いです。資料を作るときに意識することは、「何を言いたい資料なのか?そのために、どんなストーリーにするか」です。そして、私はエンジニアであることから、数字を使います。数字を使うと説得力が増しますし、数字がない資料では明確な判断ができません。
つまり、上司に判断してもったり理解してもらうために、ストーリーを矛盾なく説明するために数字を使います。悪い言い方をすると、都合のいいように数字を使います。ストーリーに沿わない場合は、数字をあえて出さないこともあります。
 正解のない問いは、全てこのように動いていると思います。その人の信じる何かがあって、それに数字を添えてやりたい方向に導く。そのため、数字は悪用されると非常に怖いものです。悪用されないためには、各々がリテラシーを上げることが重要です。
 不動産を購入するということは、何十年も仕事をしてきた時間や血肉の大半を注ぐ非常に人生を左右する重要な選択です。そこで、数字を悪用され、破綻に追い込まれる人が後を絶たないと耳にします。そのような悲しいことが起きないよう、このシミュレーターを活用し住宅購入、賃貸、不動産投資を行う際の一助になれれば幸いです。

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